【北陸旅行記】富山県の寂れた高岡市と富山市の世界一美しいスタバ(2日目)
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前回の記事(石川県の和倉温泉と金沢)
の続きです。
中年男二人(A先輩と僕)の北陸旅行の二日目は、金沢を出発して、富山県の高岡と、富山に寄りました。
前回も触れましたが、特急等には特急券が必要ですが、乗車券はJR西日本の「北陸おでかけパス」を使うと、指定区内で途中下車が何度も可能で、乗車賃が安くなる場合があります。但し、土日のみ使用できるようです。
- 高岡という駅で降りて、前田利長公の菩提寺「瑞龍寺」を見学
- 高岡大仏とかいう「日本三大大仏の一つ」を見学
- 高岡の土蔵造りの街並みと、寂れた街並み
- 富山駅に移動し、世界一美しいスタバを野郎2人で見る
- 終わりに
高岡という駅で降りて、前田利長公の菩提寺「瑞龍寺」を見学
「高岡」と聞いて、あなたはどのような事を思い出しますか?僕は小さい頃、漫画家の藤子不二雄先生の大ファンでした。一時期は僕も漫画家になりたい!と思った事もあります。
その藤子不二雄A先生の漫画に「まんが道」というものがあるのですが、藤子不二雄先生両氏の故郷がこの「高岡」であって、高岡の様子がよく描かれておりました。
日本海側特有の寒い冬、豪雪、立山連峰、古き良き街並み、等が描かれていたのですが、そんな風景を期待して、この高岡駅で降りてみました。
まずは山門等が国宝に指定されている曹洞宗高岡山「瑞龍寺」を見学するために、駅の南口を出ました。
高岡駅自体は比較的新しいのですが、南側に出た途端、例えば金沢のような活気が感じられず、歩く人も少ない状況に出くわして、いささか拍子抜けしました。
まあ、高岡のメインは「北口」なのだろう。どこの街でも駅を挟んで盛っている側と寂れている側があるし…程度に思って、取り敢えず瑞龍寺を目指しました。徒歩10分ほどで着きました。
(瑞龍寺山門)
(瑞龍寺伽藍構成。厳粛かつ整然としていて、すがすがしい)
(瑞龍寺仏殿)
長い参道を進んだ先に瑞龍寺はありました。入り口の受付で入館料大人500円を払って中へ。
江戸初期の建造らしいですが、山門の木組み(組物)の様子が素敵です。ミニマムな組物の連続体がしびれます。規格化された現代の建築には無い「細部へのこだわり」みたいなものがよく見て取れました。
奥の仏殿に進んでいくと、仏像の前で和尚さんが、観光客相手に瑞龍寺の説明をしていたので、ここでも飛び入り参加して聴くことにしました。
この和尚さんの話がとてもユーモアたっぷりで面白かったです(メガネを掛けた中肉中背の和尚さんでしたが、噺家みたいに話慣れているので、もし行く人がいたら是非聞いてみて)。
「前田利長公は、本来、墓所を『神社』としたかった(つまりは神として祀られたかった)。しかし、時の権力者である徳川家が、『神』として『日光東照宮』を祀っている以上、大それた真似は出来ない。それで『寺』として祀ったが、この前田利長公の御位牌がある法堂の様子を見て、気づくことはありませんか?」
と和尚さんが言うので、何気なく視線を上に向けてみると、
上記の写真のように、柱と長押が「神社の鳥居」のように浮かび上がってきました。これには僕もびっくりしました。
建築に施された、まるでダヴィンチコードのような秘密。建築にもこのような「メッセージ」が隠れている、という事を改めて感じました。奥が深い!
高岡大仏とかいう「日本三大大仏の一つ」を見学
次にA先輩と向かったのは、高岡駅の北側にある「高岡大仏」です。
ここに行くまでに瑞龍寺から高岡駅に戻って、駅の北側を10分ほど歩いたのですが、恐ろしく寂れていました。
何というか、例えば「田舎で建物も何もないような所は一瞬で寂れている感が分かる」のですが、この高岡の街は建物があるにも関わらず、その殆どがシャッターを締め、かつては栄えたであろう都会の街並みがまるで廃墟のようになっており、その寂しさは一層増しました。
(高岡大仏)
高岡大仏は上記の写真の通り。非常に端正な顔立ちをしております。大仏の台座の下に、天井の低いぐるっとひと回りできる回廊があり、地獄絵図等のちょっと不気味な絵が飾られています。
この場所にいた所要時間は15分も無いと思います。もっと見るものがあれば、もっと人が来る観光名所にもなるのかな?と思いました。
高岡の土蔵造りの街並みと、寂れた街並み
次に行ったところ、同じく高岡駅の北側に位置する「土蔵造りの街並み(山町筋)」です。高岡大仏から15分位歩きましたが、このような風景が通りに広がっています。
金沢の木のぬくもりのある茶屋の風景も良いですが、こういった土蔵でできたものも趣深いです。個人的には藤子不二雄A先生の「まんが道」にこのような風景が出てきたのが思い出されます。雪でも降っていればもっと風情があったかもしれません。
土蔵造りの街並みから人気のないアーケード街等を通ったりして、高岡駅に戻ります。
やはり、車の往来はあるものの、街は「形骸化」しており、およそ活気が感じられません。
(高岡駅に通じるアーケード。殆どの店が閉まっている)
北陸新幹線が開通してから、寂れたのか、それともその前から寂れていたのか分かりませんが、独特の「都市の空虚感」がありました。建物だけがそこに残ってしまった、建造物の静かな叫びが聞こえてくるようでした。都市全体がセピア色掛かって見えました。
このような一風変わった風景は現代の地方都市でよく見られるかと思いますが、高岡という街ではその廃れ具合が急速です(住んでいる方、すみません)。廃れた、寂れた街が好きな人にはオススメの街です。
富山駅に移動し、世界一美しいスタバを野郎2人で見る
高岡の風景をあとにして、富山駅に降り立ちました。流石に富山駅周辺は都会でした。まずはお腹がすいたということで、富山駅南口から30秒にある海鮮食堂へ。
A先輩と2人でしたが、お腹が空いていたので4人前のおまかせ刺し身盛り合わせを頼みました(4000円位)。券売機で食券を買って、食券のナンバーが呼ばれたら食事を取りに行く仕組みです。
これがとても美味しかったです。前日の食べ放題(前回のエントリ)なんかよりずっと良かったです。
マグロのトロも新鮮で、口の中でとろけました。
東京でこれだけの鮮度のモノを食べたかったら、もっとお金を払わなくては無理なレベルですね。あとは駅から近いという利便性の良さ。富山県民は毎日こんな美味しいものが食べられるなんて幸せだなぁ、と思いました。
腹ごしらえが出来たところで、富山駅の北口に行き、15分ほど歩き「世界一景色の美しいスターバックスコーヒー」を観光しました。
(運河の展望台と、右側にあるのがスタバ)
(展望台からは、公園の様子と、立山連峰が見える)
このスタバは富岩運河環水公園という所にあり、世界一美しいスタバとされています。
周囲は運河と公園で成り立っており、大変オシャレな感じです。周りを見渡すとカップルだらけで、A先輩と僕は完全に浮いていました(泣)。やはり前回も書きましたが、こういう場所には「可愛い女の子」と来たかったです…。
スタバの建物も景観を壊さないシンプルなもので、モダニズム建築の旗手、大建築家のミース・ファン・デル・ローエの建物をパクっただろ!と叫びたくなるようなデザインでした。混んでいるのと、カップルだらけだったので、中には入りませんでした…。
先程の高岡と比べると、都市の息遣いが聞こえ、「都市を形成するのは人間である」という事がまざまざと分かりました。
終わりに
今回は、その後周遊切符を使って直江津まで鈍行で乗り継ぎ、そこから越後湯沢までまた鈍行の切符を買い、越後湯沢経由で、上越新幹線に乗り東京に帰京しました。
A先輩との中年男二人のムサ苦しい弾丸旅行でしたが、普段旅行に行き慣れていない僕にはとても新鮮で、良い体験ができました。様々な観光地を提案してくれたムサいA先輩に感謝しております(笑)。
ちなみに、A先輩はこの一週間後のクリスマスの三連休にも、東京→名古屋→金沢→大阪→滋賀→京都→名古屋→東京と一人旅をしていたそうです。どんだけ旅好きなんだ?金沢に二週に渡って行くほど好きなの?寧ろA先輩がブログ書くべきでは?と色々思いましたが、そのバイタリティには完敗です。
読んでいただきありがとうございました。