【目次】
- スコッチグレインについて
- 生産が追いつかず、1ヶ月半位待たされた
- 3ヶ月間履いてみて
- スコッチグレインは本格革靴の入門向け
- 靴磨きが趣味になる
- ファションに敏感になれる、ボルドー色+ネイビースーツ
- 雨の日はシャインオアレインで
- 終わりに
スコッチグレインについて
特徴
- 墨田区の自社工場で手作りをしている、メイドインジャパン、日本人の足の形によく合う
- 高級靴で採用される、手間のかかるグッドイヤーウェルト製法を採用している
- グッドイヤーウェルト製法、品質のよい革を使用している割には低価格
という、三拍子揃った素晴らしい靴を作っている、ある意味質実剛健な会社といえます。
生産が追いつかず、1ヶ月半位待たされた
今回、2016年春に発売されたインペリアルⅢシリーズのボルドー色(960BO(EEE)セミブローク、メダリオン付き)を購入しました。
価格は48000円(51840円税込)。
4月の初めに上野駅構内エキュートにあるスコッチグレインのお店に行って24.5㎝のインペリアルⅢボルドー色を探してもらったのですが、この時点で第一弾は売り切れている状態。他店舗に問い合わせてもらっても在庫が無い状態でした。インペリアルⅢシリーズ自体売れているようですが、店員さんいわくボルドー色の革がなかなか希少であまり作れないとの事。甲革はフランスのアノネイ社のカーフで、「ヨーロピアンノーブルカーフ」という種類で柔らかく、履き心地が良いとの事。
5月の連休明け位にスコッチグレインから電話があり、手に入れることができました。
3ヶ月間履いてみて
履き始めの感想は、最初から足にフイットする、ということでした。実はスコッチグレインの靴はこの他にも雨の日用の「シャインオアレイン」を持っているのですが、こちらは半年以上使用していますが、とても足に馴染んでいます。
欲を言えば、もう少し踵部分の造りをキツめにして欲しいと言うぐらいでした。(スコッチグレインの靴は踵が緩いことが多いようです)しかし、それでも履いている時に脱げてしますような緩さではないですし、また靴擦れは今まで起きたことが無いので、満足しています。
2018/10/20追記:スコッチグレインの靴は気に入っていて、2017年期間限定のONLY ONEのダブルモンクも持っているのですが、このダブルモンクの方の革は「伊・ゾンタ社 ミュージアムカーフ」で、こちらはインペリアルⅢで使用されている「アノネイ社のヨーロピアン・ノーブルカーフ」に比べて少し硬く、履きづらい印象があります。
と言う訳で、2018年の今でも一番履きやすいのはアノネイ社の革を使ったこのインペリアルⅢです。
スコッチグレインは本格革靴の入門向け
実はこのスコッチグレインのインペリアルⅢとシャインオアレインを履く前までは、恥ずかしながら通販等で名も無きメーカーの8000円位の靴を買っては履き潰し、買っては履き潰しを繰り返していました。
おろし立ての安い靴で靴擦れを起こして痛みに耐えながら履き続けやっと慣れたかな、という頃には靴がボロボロになっており、また買い換えるということを繰り返していました。
修理してまた使うという概念がありませんでした。というより世の中の人は履き潰した靴はすぐに捨てている、と思っていました。
スコッチグレインの靴はそんな革靴初心者にピッタリです。その理由は、
グッドイヤーウェルト製法の、頑丈にできた自分の足に合う靴が比較的安価で手に入る
ということです。
海外の高級靴メーカーのこの手の靴の相場は約8万円以上です(安くても8万という事)。
いつかは履いてみたいジョンロブとか、ベルルッティ、エドワードグリーンはもっともっと、とても高いです。
それに比べスコッチグレインは3万円から本格的な革靴を手に入れることができます。
グッドイヤーウェルト製法の利点の一つに、靴底を張り替えることができることが挙げられますが、これもスコッチグレインならば、アフターサービスを行う「匠ジャパン」という会社に靴を送付すれば、有料ですがメンテナンスをしてくれます。
つまり10年、20年と、自分の足に合った靴を履き続けられるのです。
自分に合った靴、と書きましたが、スコッチグレインは日本人の足型に合った靴を提供するというのがコンセプトの一つにあるので、地道に探せば必ず自分の足に合う靴が探せるはずです(スコッチグレインのサイトを見ると足型が沢山ある)。
また店員さんの教育も万全で、お店に行けば足のサイズを丁寧に測ってもらえますし、一度測った靴のサイズや足型等を覚えておけば通販も利用できます。
靴磨きが趣味になる
それまでの僕は靴磨きをしている人は暇人だなぁ(失礼!)位にしか思っていませんでしたが、このインペリアルⅢのボルドー色の靴を騙されたと思って磨いてみると、とても楽しい作業であることが分かりました。最初に靴クリーム(
[コロンブス] columbus ブートブラックシルバーライン シュークリーム (ブラック)[HTRC3]
)のバーガンディ色を塗った時は、
「やばい、靴の色がくすんだ!これどうやって戻すんだ?」
と思いましたが、めげずに布で磨いているうちに光沢が出てきて綺麗になっていきました。
スコッチグレインはウィスキーを使って磨く「モルトドレッシング」なるものを推奨しているのですが、僕も靴クリームで一旦磨いた後に、少し靴クリームにウィスキーを溶かして靴を磨くと、つま先部分の光沢がより出てきて、他の部分との対比が素晴らしく、少しアンティークな靴になった気がしてとても満足感が得られました。
ファションに敏感になれる、ボルドー色+ネイビースーツ
僕は今まで靴とスーツはあるものを自在に組み合わせていました。というよりはファッションとか、スーツの決まりごとみたいなものをほとんど知らなかったのです。恥ずかしい話ですが。
なので、ブラウン系やボルドー色の靴がネイビー系スーツに合うということが分かりませんでした。
でもこの靴を買ってみて、ネイビー系のスーツととてもよく合うことが認識できました。会社に行っても先輩に「いい色の靴履いているね」と褒められたこともあります。
2017年1月追記:(上記の写真は半年後の状態、薄いネイビーのパンツとよく合う。靴自体はつま先以外の部分が写真では多少オレンジぽく見えるが、実物を見るとそうでもなく、つま先部分よりは薄いボルドー色になった)
(ただし、お堅い会社では黒色のストレートチップしかダメ、何てところもあるようなので、注意が必要です。)
「おしゃれは足元から」という言葉通り、足元を固めると、次はどのようなパンツ、次はどのようなウェアと決まっていくことが多くなり、おしゃれに注意することが多くなりました。
雨の日はシャインオアレインで
先ほども書きましたが、雨の日にインペリアルⅢを履くのはご法度です。インペリアルⅢの靴底はこれまた革で出来ているので、雨の日に履くと革が痛んでしまいます。基本的に高級靴とされる靴は底が革なので、晴れの日にしか履けません。
そこで、同じスコッチグレインから出ている「シャインオアレイン」を履くのです。
まず靴の名前に「レイン」が入っていることからも想像できると思いますが、雨の日も晴れの日も使えるというコンセプトで作られた靴なので、どうぞ雨の日に履いてください、ということです。(ただし、完全防水という訳ではないので多少の水が入ってきますが)
この靴の特徴としては、スーツに合わせる革靴としての形態を守りながら、フッ素入りの撥水レザーや、グラスファイバー入りの靴底を実現する事によって、雨の日にも耐えうる靴になっている、ということです。
この靴は雨の日でも滑りにくく、とても重宝しています。また雨の日でなくても普通の革靴(ストレートチップ)の形態なので、僕は通勤に使っています。
終わりに
インペリアルⅢを購入してとても満足しています。靴磨きにも興味が出てきました。底が少しだけすり減ってきていますが、あと1年半ぐらいしたら様子を見て匠ジャパンに靴底を張り替えてもらうようにしたいと思います。
2018/10/20追記:すり減ってはいますが、未だにソールは健在なので、張り替える必要はありません。僕は内勤で営業職では無いので一概には言えませんが、シャインオアレイン等も併用しているので、多分4,5年は持ちそうな勢いです。本当に良い買い物だったと思います。
また、靴を履き続けることによって経年変化していく姿を見るのも楽しみになりました。特につま先部分とその上の甲の部分のシワや艶の対比が美しいと思えるようになりました。
あなたにもスコッチグレインの靴を全力でオススメします。
新記事:このスコッチグレインの靴の靴磨きをしました!
2018/10/29追記:この靴を買ってから2年半が経ちました。手入れをした記事がこちら↓