レジリエンスを強めるためには、脳を鍛えることが必要
(レジリエンスとは「辛くて苦しい状況を乗り越える力」)
「ピンチに強い脳の鍛え方〜マイナス思考を断ち切る方法」(岩崎一郎著 株式会社廣済堂出版)を読みました。
僕がなぜこのような本を読んだのか、というと単純に脳科学に興味があったからというのもありますが、近年話題に上るようになった「レジリエンス」とは何か?どうしたらレジリエンスを強める(高める)ことができるのか?を知りたかったからです。
というのも、僕自身が酷くストレスに弱く、気持ちの切り替えが上手くできず、人間関係で悩んでいたり、はてまた仕事の関係で悩んでいたりするとそれがクローズアップされて頭から離れないからです。もう、囚われてしまうと四六時中、その事ばかりを考えています。考えたくもないことなのに…。
そのような心配事を抱えてそれが頭の中で無限にループしていると恐怖感が倍増していく感覚がありました。
こんな状況下で、僕は毎朝悪夢から目覚めると「ドーン」と暗い気持ちになり、「今日も行かなくてはならないのか?」と弱気になったり、お腹が痛くなったり、頭が痛くなったりしていたのです。とにかく、そういった人間関係や仕事上でのストレスを抱えているのです。
そんな時に書店でこの本を手に取り、パラパラめくると
下記に記した「目次」のように「完結にやるべき事が書いてある印象」だったので、速攻で買いました。
目次
著者は1章から7章まで、「逆境に強くなる秘訣」を脳科学の見地から解説しています。
- 良好な人間関係をつくる
- 前向きにものごとをとらえる
- 自己信頼する
- 変えられないものを受け入れる
- 人生の目的を持つ
- 運動をする
- マインドフルネスを目指す
一つの章につき、大体八つ位のサブタイトルがあります。
この目次だけみると、「こんなこと知っているし、当たり前のことではないか?」と思うかもしれませんが、本書を読んでいくと、
この目次の題目を実現するために、様々な解決方法が提唱され、それらの方法は脳科学的な視点からエビデンスを示していることもあり、効果的であることが立証されており、すぐにでも実践したくなります。(エビデンスと書きましたが、かなり読み易く整理されている)
僕がこの本を読んで今すぐにでも実践したくなったこと
①ゲットとギブの話
人に何かをしてもらう(ゲット)と、人に何かをしてあげる(ギブ)では、本人の幸福感は「人に何かをしてあげる(ギブ)」の方が大きいとのことです。
レジリエンスを強くするためにはギブすること
僕はこの話を読んで、非常に心が痛くなりました。自分自身の利己的な行動は、実は自分自身のためになっていなかったのです。
例えば、今までの僕は朝の満員電車で我先にと席取り合戦をしていました。そして、席取りに負けると心の中で「チッ!」と舌打ちしていました。
これは客観的に見ると非常にイタい人間です。僕がそのような人を見たら…という事を考えた時に気づきました。
これからは、利他的な人間を目指して、ゲットよりギブを優先させたいと思いました。
「情けは他人の為ならず」とは本当によく言ったものです。
具体的には老人に気持ちよく席を譲ったり、友人が困っている時に親身になってあげたり、会社の同僚が困っていたら仕事を手伝う、等が挙げられます。
②運動をすることがストレスを無くし、脳を発達させる話
運動(特に有酸素運動)をすることによって、ストレスは軽減される。また脳を成長させる物質の濃度が高くなり、記憶力も良くなり、海馬の厚みも増すとのこと。
レジリエンスを強くするためには運動をすること
これは僕も知っていました。脳科学界隈では有名な話で、例えば
脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方
のような有名な本にも書いてあります。
知ってはいたものの、ストレスに対してこれほどまでに有効=レジリエンスを強めてくれる とは思っていませんでした。感覚的にはスポーツや運動をした後は「気分が良い」というのが分かってはいましたが。
運動がストレス解消に良い、脳を鍛えることに良い、ということを再認識させてくれる内容でした。
僕も最近「暑い」という理由のため休日は部屋の中でゴロゴロしてたりするのですが、思い切って外に出て早歩きで散歩でもしたいと思います(ちょうどこれから秋で、散歩によい季節になりますし)。
③マインドフルネス瞑想をする
マインドフルネス瞑想によってストレスが軽減される。海馬も厚くなり、感情をコントロールする「前頭眼窩野」が大きくなる。
レジリエンスを強くするためにはマインドフルネス瞑想をすること
これも最近流行ですね。googleを始め、facebook、ゴールドマン・サックスなど、世界の超一流企業が取り入れている「マインドフルネス瞑想」がレジリエンスを強めてくれるようです。
僕は最初「瞑想」と聞いた時には「胡散臭い宗教」みたいに思っていたのですが、これだけ大企業がこぞって取り入れているとなると、僕もやってみたくなります。
この本には簡単なマインドフルネス瞑想のやり方が書いてあり、これはすぐにでもできそうです。また、本書には「忙しい人ほどやって欲しい」と書いてあるので、僕はこれを日課にしようと思います。
終わりに
この本を読んで、思ったことは「書いてあることを実践すれば、レジリエンスの強い、ストレスに負けない人間になれる」ということです。
もちろん、まだ僕が全部は実践できていないので、僕自身に起こった効果をお伝え出来ないのですが、少なくともやり方は分かりました。
少しづつでも良いので焦らずにやっていきたいと思います。効果が出たら、またブログにて綴ってみたいと思います。