ミヤガワ日記

ピアノや読書を中心に、日々の気になったことを書いていきます

大人の男性(成人男性)がピアノ教室を探す事の難しさ


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ピアノを弾く人物

 

今回は大人の男性がピアノ教室を探す事の難しさを語りたいと思います。

 

僕は小さい頃にピアノをやっていましたが、大人になってから再びピアノを再開しました。大人になってから今までに2回ほど、ピアノ教室に通って練習をしていました。

引越しや、仕事が忙しくなった関係でピアノ教室を辞めてから5年程になります(その間は独学で適当に家にある電子ピアノをいじっていました)。

しかし、この度マンガ「四月は君の嘘」を読んでから、無性にピアノを習いに行きたくなり(我ながら実に単純です…)、あるピアノ教室に問い合わせをしました。

 

piano6789.hatenablog.com

 

 

 

ピアノ教室(個人レッスン系)に問い合わせる


ピアノ教室に問い合わせてみました。ピアノの先生は女性の方で、毎年ピティナ*1

で優秀賞を取るような生徒を輩出している、ある意味レヴェルの高いピアノ教室です。
その教室のサイトを見ると、成人男性可、との事でしたのでメールをしてみました。

以下、僕がメールした文面


お忙しいところ失礼致します。ミヤガワと申します。
取り急ぎ、男性で社会人ですが、受け入れ可能でしょうか?
当方は、小さい頃にバイエルしか終わりませんでしたが、社会人になってから2回程、ピアノ教室にてピアノを教えてもらった経験があります。
これまでに用いた教材はソナタ集1、2巻から抜粋、ツェルニー30番、40番の一部まで、インヴェンションと言ったところです。以前の教室では好きな曲を弾かせてもらっていました。(ショパンワルツの7番、14番、シューベルト即興曲ブラームスラプソディ等)。この度ピアノを再開したく思っております。よろしくお願い致します。

 


以下、ピアノ講師様からの返信の文面

 

ミヤガワさま
はじめまして、○○です。
お問い合わせありがとうございます。

男性でも身分が証明できれば可能です。
ですが、このところお問い合わせが多く入っており、順番に対応していますが、枠もわずかのため、今はお受けが厳しい状況です。
キャンセル待ちもできますが、空く予定が今のところなく、どのくらいお待たせするかわかりません。
折角、お問い合わせくださったのにご希望に沿えず申し訳ありません。

またよろしくお願いします。

 

 


僕は問い合わせの文面になるべく真摯にピアノを取り組んでいる事をアピールするために、こんな教材をやってきました!と書いたのですが、上記のピアノ講師様からの返答で分かるように、やんわりと断られてしまいました。

いや、実際、すごく有能な先生のようですので、習いたい人が沢山いるのかもしれません。だから上記のような文面の通り、文脈通り理解すれば「習いたい生徒さんが沢山いて、問い合わせを受ける事が出来ない」とそのままに解釈できます。


出来ますが、僕はアマノジャクなので、これはもしかすると、

「女性ピアノ講師による成人男性差別」なのではないか?

とチラッと心の片隅で思ってしまったのです。


というのも、僕は以前2回程大人になってからピアノを習っていたと書きましたが、その2回とも先生を見つけるのに非常に苦労したのです。

 

ピアノの個人教室のサイトには最初から「成人男性不可」と書いてあるところもあれば、そのような事を書いていない教室もあり、書いていない教室ににこちらが意を決して電話をすると、「今は、定員が一杯で募集していません」と電話を切られたことも何度かあります。

 

 

女性ピアノ講師は大人の男性生徒を警戒するのは致し方ない


僕の場合、「定員が一杯で入会できません」と断られた訳ですが、女性ピアノ講師が大人の男性を警戒する事は、致し方ない、というか、現在の世の中では常識のように思っております。


下記はピアノではないですが、最近起こった「バレエ教室での事件」

 

バレエに魅せられた41歳の男は、17歳年下の“師”の指を切断することで恨みを晴らした。東京・渋谷のバレエスタジオで、講師の女性(24)の親指をタガネと金づちで切断したとして、元生徒の男が逮捕された事件。男は自宅に練習スペースを設けるほど熱心にバレエに取り組んでいたが、ささいな行き違いから女性とトラブルになり、スタジオを退会させられていた。「憎しみが離れなかった。刑務所に入っても構わないと思った」。人生を終わらせても構わないほどの思いの源泉は、どこにあったのか。...(続く)

 (産経ニュース 2016.7.9 08:00 の記事より引用)

 

 

 

どうですか。

これは酷い、許しがたい事件でしょう。こういうヤバい男性は世の中に一定数存在する事を考えれば、「女性ピアノ講師による成人男性差別」なんて、自分の身を守るためには致し方ない、もはや常識だと思います。

むしろ、「成人男性歓迎」と掲げている、女性講師のいるピアノ教室の方が無防備で、異常とさえ思えてきます。

 

 


密室で男性と女性が2人きりになる危うさ

 

僕の以前のピアノ教室は2回ともおばちゃん先生でしたので、なんとも思わなかったです。

それどころか、世間話が長くて、早くレッスンしてくださいよ…と思っていたのですが、とりわけ若い女性のピアノ講師が成人男性に教えるのはとても大変だと思います。

 

ピアノ教室は基本的には密室にマンツーマンのレッスンです。時には先生が生徒の指の形がなってない!という事で、指の形を直すために手を触れたりします。

この状況、冷静に考えたら「異常」だと思えませんか?しかもピアノのある部屋というのは基本的には防音を施してある事が多く、何かが起こったら取り返しがつきません。
若い女性のピアノ講師と書きましたが、これは年齢関わらず、女性のピアノ講師ならばどなたでも不安になると思います。

 

このような、ピアノを習いたい、と真面目に思っている成人男性の思いと、女性のピアノ講師の男性に対する不信感というのは相反する埋められない問題です。


今、まさにピアノをやりたい!極めたいと思っている成人男性は「成人男性お断り」という事で出鼻をくじかれる恐れがあるのです。

 

 

 

余談ですが、抑制ができない人間はピアノは上手くなりません

 

ピアノを弾く時に、あるいは習う時に使う脳の部位に前頭葉があります。これは人間が人間らしく生きるために不可欠な部位で、怒りを抑えたり、衝動を抑えたりする部分です。この部位が発達していると、原始的な脳による司令「〜したい」を抑制でき、人間らしく社会に適応できます。
僕は小さい頃にピアノを習っていた時はこの部分が発達していなかったようで、楽譜が読めなかったり、上手く弾けなかったりするとすぐにイライラして、練習を放棄していました。

ピアノを弾くのにはこの「抑制する脳」がとても重要です。

芸術は爆発だ!」ではないのです。

「芸術はバランスだ!」の方が近いかもしれません。

衝動と抑制のバランスですね。

 

 

piano6789.hatenablog.com

 

上記リンク先には半ば冗談で「モテるためにピアノを始めてもよい」と書きましたが、
最終的には上手くなるためには数々の苦行に耐える精神が必要です。

 

もし、成人男性が女性ピアノ講師に習う事になったとしても、当然、成人男性は先生に手を出すなどという馬鹿げた事を考えるのはもってのほかです。

先生と生徒という教える、教えてもらうという師弟の関係性を十分理解して、礼節をわきまえて真摯な態度で接しましょう。

恋愛は他の適切な場所で、健全にして下さい。

 

ピアノの鍵盤


ではあなたが真摯な成人男性だとして、どのようにピアノ教室を選べばよいのか?

 

一つめは大手音楽教室等の「グループレッスン」でピアノを練習する事です。

音楽教室は、個人レッスン系とは違って初心者のために、グループレッスンを開催しているところが多いです。先生がピアノを使用し、他の数名の生徒は電子ピアノ等を用いて、先生のやった通りに合わせる、といったレッスンです。

このレッスンの欠点は、グループの進捗と自分自身の進捗が合わない事で、物足りなく感じたり、あるいは、置いてけぼりをくらったような感覚を覚える事です。

また、個人レッスンと比べて先生一人あたりが同時に受け持つ生徒が複数なので、どうしても密なレッスンはできません。

しかしながら、生徒同士が音楽仲間になって、切磋琢磨できるので、初心者には向いていると思います。

 

二つめは個人レッスンで「男性のピアノ講師」に師事する事です。

成人男性同士でしたら、何も起こりえません(多分…)。

そして、最大のメリットは「男性のピアノ講師は上手い人が多い」という事です。

この訳は、誤解を恐れずにいえば、「男性はお金を稼がなくてはいけない」ためです。

男性のピアノ講師は文字通り「ピアノで食っていけている人」なので、技術が凄いです。人によっては名の通ったピアニストとして活躍している人もいます

(もちろん女性のピアノ講師にもそのような人は沢山いますが…生計の主は旦那さん、という事が多いです)。

とにかく、レッスンでも余計な事を考えなくてよいので、ピアノが上手くなります。
僕の高校時代の男の友人の話になりますが、やはり男性のピアノ講師(兼ピアニスト)に師事していて、彼はとてもピアノが上手かったです。

 

三つめは独学を貫き通すです。

独学で上手くなった人も沢山います。もちろんプロレヴェルは難しいですが、ちゃんとした基礎と、音楽理論、指の独立、身体の使い方等を意識すればある程度のところまでいけます。しかしながらこれを一人でやるのは、とても難しいです。

まずモチベーションが保てません。「これから先生の所に行って、弾かなくちゃ」という駆り立てるようなものがないと動けない人には不向きです。何より、音楽は聴いてもらう事も重要なので、聴いてくれる人が周りに皆無だと、これも厳しいです(聴いてもらうために演奏すると上手になります)。

また、独学だと変な癖がつきやすいです。それはリズムであったり、運指であったり色々ですが、その癖を指摘してくれる人がいないので、「裸の王様」になりやすいです。

 

ちなみにまさに僕がこのパターンでした。先生について習っている時は「自分はヘタクソだ」と客観的に見る事ができたのですが、独学だとどんなに自分の耳を澄ましても「自分はなかなかじゃないか!」と客観的に自分の演奏を見る事ができなくなります。

 

 

と、上記3つを挙げた訳ですが、やはり周りに男性の講師がいなかったり、音楽教室のグループレッスンでは物足りなかったり、独学では自分の演奏を客観視できなかったり...と、問題があります。

 

お薦めなのはピティナで仲介してもらう事

 

やはり、女性講師につくしか方法がない場合、まずは、先ほども出てきたピティナ

ピアノ | ピティナ・ピアノホームページ

で先生を探すのも一つの手です。ピティナに登録する事によって、ある程度の自分自身の「身分を証明」する事になるので、ピティナ会員の先生方も安心して生徒を確保できる、という仕組みです。

ピティナ自体はピアノをやっている人間にとっては有名ですが、一般の、ピアノをやらない人間からするとあまり知られていないと思われるので、「ここを通して応募してきたという事はある程度ピアノを真剣にやりたいのだな」と講師に思われると思います。

 

僕も以前2回ピアノを習った時には最終的にはピティナを通して先生を紹介してもらいました。

 

また、ピティナの場合、学習者の現時点でのレヴェルを考慮して、担当の方が「この先生は高名な先生でレッスン料も高いです」とか、「この先生は中高年の方でも募集しています。初心者でも大丈夫とのことです」等のアドバイスを、個人情報が漏れない程度にしてくれるので、自分に合った先生が見つかる可能性が高いです。

 

 

僕もまたこれからピアノの先生を探す訳ですが、今度はピティナのサイトを利用して探したい、と思いました。

  

 

 

 

こちらの記事もどうぞ。電子ピアノのタッチを比較してきました。比較動画も載せています。

 

piano6789.hatenablog.com

 

*1:全日本ピアノ指導者協会の略、コンクールを開催している